top of page

青嵐荘故事

青嵐荘は、かなり昭和レトロのアパートでした。

1Kのお風呂なし。以前は全室ふさがっていたのですが空き室も増え、アパート自体も長年の風雪には耐えられなくなりました。

こまめに修繕していたのですが、修理屋さんに、これ以上の修繕は無駄、と宣言され。建て替えを決めました。

もうここは更地になっています。

この青嵐荘も写真の中にしか存在しません。

でも、2016年4月青嵐荘は、Seilan Apartmentとして生まれ変わります。ネコもヒトも気持ちよく暮らせる空間、そんなアパートを建設中です。

横浜でネコさんと一緒に暮らせる賃貸アパートを探してる方、お待ちしています。

2015年9月

ヒトのために ネコのために

今うちにいる猫は、青嵐荘での2匹目と3匹目のねこちゃんです。10年前に、妹ねこさんと一緒に家に来たのですが、妹さんは、2年前に亡くなってしまいました。

メーカーさんに猫ちゃんOKの賃貸アパートを建てたい、というと、どこも、あまり乗り気ではありません。自宅だったら、いいのですが、賃貸では、ネコやペットはやめた方がいいとのことです。

ですので、一時はあきらめました。

でも、ネットの記事やブログには、ネコちゃんと一緒に暮らしたいけど部屋がない、とか、隠れ飼っているとか、また、捨てられたり、殺処分されたり、悲しい記事もよく目にします。

貸せる部屋がたった5戸しかない、セイランアパートですが、少なくとも、5人のヒトと5匹のネコが幸せに暮らせるなら、そうしたいと思いました。

大家はネコが嫌い?

建て替えですから、仮住まい先を探さなけばなりません。建て替え中の家に近くて、駅にも近くて、部屋も広め

予算内で、それなりの候補はいくつかありました。しかし…

猫OKとなると…  ペットOKと書いてあるので問い合わせてみると、犬はいいけど、ネコはダメ。なんで?

敷金が3か月分。ま、敷金なら退去時の修繕にかからなければ返ってくるからいいや、と思ったら、「償却敷金」とか「修繕費」とかで、退去後に返って来ないお金を要求される。

ここで、ネコ飼いの不条理な実体験をして、さらにネコアパートを建てたい、という意欲が高まりました。

予算を上げて、場所も遠くなって、どうやら部屋は見つかりました。

しかし、畳もあるし、ふすまもある古いマンションです。うちのネコが爪とぎをしないように、爪とぎも、爪とぎ防止シートをたくさん買って引っ越ししました。

ですが、今、使っているのは、使い古した爪とぎが二つだけ。ベッドのマットレスに爪を建てるけど(カバーをしました)、建具には爪は立てません。ときどき、ハイになって駆け回るけど、大きな声で鳴いたりしません。

爪を切る、爪とぎを置く、爪を立て欲しくないところには、カバーを付けたり、シートをはったり、そうすれば部屋は傷まないようです。住む人が、ちょっと気をつかえば気持ちよく暮らせます。

ヒトの都合 ネコの都合

ブログや猫専用賃貸サイトをみると、すばらしいキャットウォーク。壁に一面にだんだんがあったり、途中にハンモックがあったり、壁に穴が開いていたり。とてもおもしろそう。

でも、その壁には…、

 

わたしは本だなを置きたい!

 

…と思ってしまいました。

本棚をキャットウォークにしたものもあったけど、逆に本好きじゃなかったら、ここに何を置く? 洋服だんすを置きたいなあ、と思っても無理。それに階段式に本棚を作ったけど、ネコちゃんは一度も乗ってくれなかった、なんて記事も読みました。りっぱなおもちゃより、スーパーの袋。豪華なベッドよりダンボール箱。

 

どんなにお金をかけても、ネコちゃんが喜んでくれるとは限らない

 

自宅だったら、自分の趣味で好きなようにできるけど、賃貸ではどんな人、どんなネコが住んでくれるのかわからない。

そうは思っても、猫仕様として売るならば、このくらいの物を作らなければいけないのかなあ、と恐る恐るコンサルの木津さんに聞いてみると、

 

必要最低限のものだけつけて、あとは店子さん自身で考えてもらえばいいんですよ

 

キャットウォークなら、上のほうの、自分ではどうにもならないようなものだけつけて、あとは、タンスや机、キャットタワーなんかおいて、ネコ好み(自分好みではない)にカスタマイズすればいい

 

うちのふうこなんか、年を取ったこともあるけど、高い箪笥なんかには登らず、ベッドに飛び乗ったり飛び降りたりで、満足しているようす。

それよりは、窓から外をのぞいているのがお好きみたい。

というわけで、ネコさん仕様は

 

絶対あったほうがいいよね

 

というものだけをご用意しました。後は、

 

ネコさんと相談して暮らしやすいように工夫してくださいね。

 

ヒトのために ネコのために

ヒトにとっても便利で楽しく、ネコにとっても快適であるように、いくつか設備を加えました。

 

・床はクッションシート

・洗面所にネコドアとトイレ置き場のスペース

・猫飛び出し防止ドア

・キャットウォーク

 

ネコちゃんはよく吐きます。畳の部屋はもちろん、板張りでも継ぎ目をきれいに掃除するのは難しいです。取り残しの汚れから雑菌が繁殖するそうです。ですので、床には掃除のしやすいクッションシートを敷きました。弾力性もあるので、ネコちゃんの足にもいいそうです。

 

猫ちゃんと暮らすとき、一番の問題は、トイレではありませんか。うちでは今、キッチンの隅の方に置いていますが、こまめに掃除をしてもかなり臭いし、砂が飛び散るのも困りものです。ですので、洗面所に猫トイレを置くスペースを用意しました。洗面所には独立した換気扇があります。ドアにはネコドアをつけましたので、ネコちゃんの出入りは自由です。お風呂場にも近いので、猫トイレを丸洗いするのにも便利です。

 

ドアを開けたら、猫ちゃんがすーと足元から脱走。うちでも、何度もどこかへ行ってしまった猫を探し歩いたことがあります。Seilan Apartment では、飛び出し防止のため、3つの関門があります。一つ目は、玄関ポーチと部屋を仕切るドア、次は部屋を出るドア、そしてアパートから外へ出るドア(1階はフェンスの門扉、2階は共同玄関のドア)です。いずれにしても開けっ放しにすれば、逃げていってしまいますが、どこかで脱走を阻止してしてください。

 

高いところだけですが、キャットウォークをつけました。ネコちゃんがよろこぶだけでなく、くつろぐネコちゃんを下から見上げる人も幸せな気分になれるのではありませんか。

 

大家からのお願い

・猫は避妊去勢手術済みで、定期的にワクチン接種をしていること

・完全室内飼いにすること

・許可なく一緒に暮らす猫の数を増やさないこと

・終生飼養

・地域のルールやマナーを尊重すること

・禁煙(ベランダ、テラスも含む)

 

猫にとって外の世界はストレスが多いそうです。交通事故やネコ同士のけんか、病気の感染も心配です。また、ヒトもネコもある程度の広さの居住空間を確保しなければ、快適には暮らせないでしょう。

 

Seilan Apartmentでは一緒に暮らすネコちゃんは2匹までです。ですが、ネコちゃんの性格や年齢、飼い主さんの生活習慣などによっては、同居ネコの数を増やすことにも相談にのりますが、必ずあらかじめご相談くださいね。

ねこを飼うなら、1匹でも2匹でも同じだ、という人がいますが、それは違うと思います。1匹より2匹、2匹より3匹、世話にかかる労力と時間は増えていきます。それに何よりお金がかかります。今うちにいるふうこさんの妹ネコさんは、2年前になくなりましたが、検査や点滴、栄養注射、入院とかなりの病院費用がかかりました。1匹ではかわいそうだからとか、たくさんいた方がもふもふで気持ちいいとか、という理由で、何匹も飼わないでください。時間的余裕、金銭的余裕、そして心理的余裕(すべてのネコちゃんに常に愛情を注げるか)を考えて、ネコちゃんを迎えください。

 

Seilanコミュニティだけでなく、地域のコミュニティも大事にしていきたいです。ですので、外猫には餌をやらないでください。ネコに庭を荒らされたり、車を傷つけられたりして迷惑を被っている人もいます。もし、そういった猫を助けたいと思うなら、地域猫保護のため活動をしている団体に参加して、計画的、継続的に活動することをお勧めします。

 

また、ネコちゃんのブラッシングの毛を外に飛ばしたり、乱雑にゴミ出しをしたり、地域の迷惑になるような行為は絶対やめてください。その行為が、ネコを飼っているすべての人への反感につながるかもしれません。

 

Seilan Apartmentでは、町内会への加入をお願いしています。町内の清掃や分担の仕事などめんどくさい事は大家がすべて引き受けますので、お祭りやイベントなど楽しいもの、興味のあるものだけ参加してください。もちろん、消防団や老人会、子供会のお手伝いなど、参加大歓迎です。

 

Seilan Apartment には大家が一緒に住んでいます

 

だからといって、特にプライバシーに立ちいったりしません(笑)。

ずっと横浜住まいですから、この周辺のことはよく知っていますし、共用部分の掃除や植木のていれ、夏には打ち水などして、みんなが気持ちよく暮らせるようにお手伝いするだけです。管理会社に任せると、掃除は1か月に1回か2回しかしないそうです。近所にもそういった賃貸住宅がありますが、ゴミなどがちらばっていて嫌だなと思います。

 

ヒトもネコも気持ちよく暮らせること

 

それがSeilan Apartment の大家の願いです。

 

bottom of page